Riiiverに開発者情報とデバイス/アプリの必要な情報を登録する
ユーザーが先程ビルドしたこのサンプルアプリからRiiiverにログインするためには、開発者(あなた自身)の情報、サンプル(あなたの)アプリの情報、そしてあなたのデバイスの情報をRiiiverに登録する必要があります。Riiiverにアクセスできるアプリは事前に登録されたものに限られるからです。
これらの情報の登録は、Riiiver開発者サイトにて行います。Riiiver側に登録しなければならない情報は以下の通りです :
- 開発者情報
- Emailアドレス - Riiiver開発者としてのIDになります。
- 企業情報 - 開発者が属している企業の情報
- 企業名
- 企業の住所
- 企業のメールアドレス
- 代表連絡先の電話番号
- 担当者名
- 企業の説明文
- 企業のアイコン - 企業のアイコンを100kBまでの画像ファイル(270 x 136 px) - ユーザーがiiideaを作成することき、Pieceの開発元のアイコンとして利用します。
- 通貨 - SDK利用料を支払う際に利用する通貨。(本番環境で公開するために必要な費用です。試用・テスト・デバッグまでは無料です! 詳細はこちら。)
- Device情報 - RiiiverSDKを利用したアプリを通じて接続するデバイスの情報です。(アプリだけでアプリと接続するIoTデバイスがない場合、アプリ自体を論理デバイスとして扱いますので、アプリをデバイスとして登録して下さい。)
- モデル名
- モデルの詳細情報
- モデルのicon画像 (88 x 88 px, png形式) - デバイス別にPieceを表示するUIを表示する際などにこのアイコンを利用します。
次の節から、実際にRiiiverに必要な情報を登録していきましょう。この章は次のような節で構成されています。
開発者情報を登録する
開発者として登録する ページに沿ってRiiiver開発者として登録して下さい。
登録作業が完了したら、開発者サイトにLogin出来るか確認してみて下さい。無事にログインできたら、次は企業情報を登録しましょう。
企業情報を登録する
次に開発者が所属する組織を登録します。この組織情報のことをRiiiverではベンダー情報とも呼んでいます。
個人であってもPieceをリリースするには企業情報の登録が必要です。これは皆さんのPieceをiiidea作成者が選ぶときに、どの企業からリリースされているのか?を確認するための情報が含まれているためです。以下の手順に沿って、企業情報を登録してみましょう。
- 開発者サイトにログイン後、「企業アカウント管理」をクリックして必要な情報を入力します。
- 必要な情報を入力して下さい。特にベンダー名とベンダーアイコンの情報はPieceを公開した場合にエンドユーザーから参照される対象になるので、注意しましょう。
この際、テスト利用のチェックボックスをONにするようにして下さい。チェックボックスにチェックすることで、Pieceが公開されるまで登録した情報が公開されることがなくなります。また、少なくとも1つ以上のアプリの登録が必須です。「Add application」をクリックしてアプリ情報を入力して下さい。
- アプリ情報を入力して下さい。アプリの情報とは、皆さんがRiiiverSDKを利用して開発するiOS/Androidのアプリを指しています。ここではサンプルアプリを動作させることが目的ですので、サンプルアプリとして必須項目だけ入力してみましょう。
Application ID, Custom Scheme, Application Name, Login Schemeは必須項目ですので必ず入力して下さい。その他の項目については、皆様の実際のアプリにRiiiverSDKを導入するための別のマニュアルで説明予定です。
カスタムスキーマとログインスキーマはリバースドメインなど、固有な文字列になるような文字列を入力してください。全世界でユニークになる必要があります。ここでは「com.example.app.mysample.custom://」「com.example.app.mysample.login://」というような値を入力して下さい。
複数のアプリを登録したり、削除したりする場合には下部にある「Delete application」、「Add application」から行うことができます。 - 入力内容を確認して問題がなければ「REGIST」をクリックして登録を完了しましょう。入力内容の修正が必要な場合は「MODIFY」を押して修正して下さい。
- もう一度「企業アカウント管理」タブをクリックしてみましょう。
Vendor IDがRiiiverシステムから払い出されていることが確認できます。このIDはSDKを利用する上で必要になります。後でサンプルプロジェクトでも利用します。その際にまたこの画面に確認に来ましょう。
これで企業情報の登録は完了です。次にデバイス情報を登録しましょう。
Device情報の登録
Riiiverに登録しようとしているデバイスとは何でしょう?デバイスとはRiiiverに接続するエッジ端末になります。例を見てみましょう。
上の図を見て下さい。これ例はRiiiver対応のスマートウォッチがRiiiverに接続する時のトポロジーを表しています。この例のスマートウォッチは、スマホのアプリを介してRiiiverに接続するような構成です。ユーザーがスマートウォッチを操作することでiiideaを動作させたり、iiideaを動作させるとスマートウォッチで結果を出力するような例です。
この例では、デバイスはスマートウォッチに相当し、アプリはスマートフォン上のYour Appが相当します。ここで言うアプリとはRiiiverSDKをホストしているスマホ上のアプリを指しています。
もう一つ例を見てみましょう。
上の図の例ではRiiiverSDKをホストしているのもYour App、iiideaを実行するのもYour Appという構成になっています。この様にアプリだけで完結する場合、アプリもデバイスも共にスマートフォン上のYour Appが相当しています。スマホのアプリがデバイスのようになっているので「論理デバイス」と呼んでいます。
先程、皆様がビルドしたこのサンプルアプリもこのトポロジーになります。つまり、このサンプルアプリではiiideaをサンプルアプリ自身で実行しようとしてます。
それではサンプルアプリ上でiiideaを実行できるようにするために、サンプルアプリ自体をデバイスとしてRiiiverに登録してみましょう。
開発者サイト上部の「デバイス管理」をクリックします。
下部の「ADD」をクリックします。
必要な情報を入力して下さい。この時、テスト利用のチェックボックスをONにするようにして下さい。入力を終えたら「確認」をクリックして次に進みます。
デバイス名称とデバイス説明、デバイス画像など、ここで設定する内容は将来iiideaを作成する人がどのデバイス上で動作するiiideaを作るのか?というデバイスとの対応状況を判断をする際に表示されるようになります。わかりやすい説明文を記述して下さい。
カテゴリーは「App」を選択して下さい。サンプルアプリではアプリがデバイスの役割を果たします。入力内容を確認して問題がなければ「REGIST」をクリックして登録を完了します。入力内容の修正が必要な場合は「MODIFY」を押して修正します。
もう一度「デバイス管理」のタブをクリックして、登録したデバイスの情報が表示されるかどうか確認してください。
みなさんが登録したデバイスに対してDevice IDがRiiiverシステムから払い出されていることが確認できます。このデバイスIDはサンプルアプリをRiiiverに接続する上で必要な情報になります。(そのときにDevice IDを確認するため、またこの画面に来ます!)
お疲れさまでした。以上でRiiiver側で必要な情報の登録が終わりました。続けてサンプルアプリに先程登録した情報を紐付けしましょう。
登録情報をアプリに紐付ける
先程まで、Riiiverに登録した情報をサンプルアプリにも反映して、サンプルアプリと皆さんの情報を紐付けましょう。
iOSの場合は、sample.xcworkspaceファイルを開いて下さい。
プロジェクト内の Supporting Files
内にerconfiguration.jsonというファイルがあります。
Androidの場合は、appファイルを開きます。erconfiguration.jsonはres/raw
フォルダ内にあります。
ここでユーザー認証に必要な情報やRiiiverと接続する際に必要な情報を設定します。このファイルを開いてみて下さい。以下のような内容が記述されているはずです。
{ "Version": "1.0", "ERAuth":{ "Host": "https://str.riiiver.com", "VendorId": "Your Vendor ID that is registered to Riiiver.", "AppName": "Your App name that is registered to Riiiver." }, "ERNews": { "BaseUrl": "https://newslist.riiiver.com", "AppName": "Your App name that is registered to Riiiver." } }
このドキュメントではサンプルアプリを動作させるために必要な最低部分しか設定しません。ここでは以下の2つのキーに対応する値を、登録したもので置き換えて下さい。("ERAuth"内)
- "VendorId": "ここに企業アカウント登録して払い出されたVendorIDを貼り付けて下さい"
- "AppName": "ここに登録したアプリケーション名を貼り付けて下さい。(アプリケーションIDではありません!)"
お知らせ機能を利用する場合は"ERNews"内の"AppName"も記載してください。実際にお知らせを投稿したい場合はRiiiverについてのお問い合わせからご相談ください。
もう一つ設定すべきファイルがあります。
iOS版の場合はサンプルアプリ内のAppManager.swift
を、Android版の場合はRiiiverSDKConfig.kt
を開いて下さい。
この中に以下のような関数があります。
func getDeviceId() -> [String] {
return ["Your Device ID Here!"]
}
const val deviceId = "Your Device ID Here!"
fun getDeviceIdList(): List<String> {
return listOf(deviceId)
}
"Your Device ID Here!"となっている文字列を、デバイス登録時に払い出されたDevice IDで置き換えて下さい。
URLスキーマの設定をする
続いてURLスキーマの設定を行います。企業情報登録時に設定したLogin Schemeの値を利用します。RiiiverSDKではRiiiver環境にログインするときに、アプリ内のWebViewではなく、外部のブラウザを利用してログイン処理を行います。URLスキーマを設定するのは、ログインが終了したときに、外部のブラウザからまた皆様のアプリに戻る遷移をさせるためです。
Androidの場合は、manifests
内にAndroidManifest.xmlというファイルがあります。
data android:scheme
に登録時に記載したログインスキーマを指定してください。
iOSの場合はプロジェクトの「Info」タブのURL TypeにLogin Schemeの値を入力してください。
カスタムスキーマは必要に応じて指定してください。(現状のsampleアプリでは必要ありません。)
以上の作業で登録情報をサンプルアプリに反映することができました。保存・ビルド後、iPhoneをMacに接続して実際にデバッグ実行してみて下さい。きっとRiiiverへのログイン画面が表示されるはずです!
ここまででこの章は終了です。次の章「Riiiverストア内のiiideaの表示とデバイスの関連性について理解する」に進みましょう。